日露武道交流年・日露青年武道交流について

2014日露青年武道交流写真集

1割の人が飛行機が初めて、4割の人が海外が初めて、9割の人がロシアは初めてという状況で
出発までの期間に考えられる問題点をひとつひとつ確認して、未成年含め全員が安全に
帰国できる事を最重要課題とした。
また、高校生・大学生には日本との違い(例えば水道水は飲めない等)を批判的に捉えるのではなく、
前向きに、なぜ違うのか、日本は世界と比較してどうなのかを良く考える様に話をした。
(全世界195カ国のうち水道水が飲めるのは10数カ国のみ)

 今回の事業に参加したことにより、日本ではメディアを通してしか分からなかった
漠然としたロシアという国の生活・文化・歴史に直接触れることが出来た。まさに百聞は一見に如かず。
また、合気道を通じて交流する事で、より深くロシア人と接することが出来た。彼らの日本武道に
対する真摯な態度や熱心さを見て、合気道の祖国に生まれた日本人として彼ら以上に努力しなければならないと感じた。

合気道には試合が無い。稽古中は、投げる側(取り)と投げられる側(受け)、特に投げられる側は
投げる側が少しでも上達する事だけを考えて、受けをとる。自分だけが強くなろうとするのではなく、
相手と一緒にお互いに強くなるというのが合気道の基本的な考え方であり、
「愛と調和の武道」と言われる所以である。

この様な草の根レベルの国際交流、特に若い人達の交流というのは大変有意義なものだと思う。
いつの日か今回参加した高校生・大学生が合気道の愛と調和の精神で相手を思いやる事の出来る
国際交流に貢献して頂けたらと思う。
今回この事業が日露参加者にとって素晴らしい財産となった事を確信しているが、
在サンクトペテルブルグ領事館、日露青年交流センター、セイメイ道場の協力なくしては
到底成功させることは出来なかった。
協力頂いた関係者の皆様に深く心より感謝したい。
有難うございました。